知的財産権侵害物品の輸入差止申立て手続


 知的財産権侵害物品の差止の制度については、知的財産権のうちで、商標権、著作権等を有する者、不正競争差止請求権者が、自己の権利を侵害すると認める貨物が日本国内に輸入されようとする場合に、所管する税関長に対して輸入を差し止め、認定手続を執るべきことを申し立てるものであり、関税法(昭和二十九年法律第六十一号)をベースに定められています。

 現状では、輸入差止申し立ての件数は、商標権を筆頭に年間50件ペースで増大の傾向があり、特に我が国の近隣諸国からの権利侵害物品の流入は突出した状況にあり、我が国の知財ビジネスにとって大きな脅威となっています。

 

 このため、税関では輸入差止申立により、輸入されようとする貨物について重点的に審査・検査を行い、輸入の水際での取締りを行っています。当事務所では、商標権侵害品などの国内市場の流通で困っている方々を対象に、税関への情報提供から認定手続までのサポートを行ないます

 


 輸入差止申し立てを行う事例としては、以下の知的財産権に関する侵害パターンが認められています。

 

  ① 医薬品(商標権)

  ② スニーカー(商標権)

  ③ バッグ(商標権)

  ④ ジャケット(商標権)

  ⑤ 簡易充電器(著作権)

  ⑥ 国内で登録済みの種苗品種(種苗法による育成権)

 

  その他、自動車及び付属品、さらには電気製品についても差止となることがあります。

 

【手続】

 差止申立ては、差止申立書に必要事項を記載し所定の資料等を添付して、税関の業務部知的財産調査官等に提出します。差止申立てに係る審査は基本的に、受付から1ヶ月以内を目途に終了します。原則として最長4年間が、差止め申立ての効力の有効期間とされています。

 差止めが認められるためには、以下の要件を満足する必要がありますので、各要件の確認が求められます。

 

1.権利者(知的財産権を有する者及び不正競争差止請求権者)であること
2.権利の内容に根拠があること(不正競争防止法に係る申立ての場合は、経済産業大臣の意見書又は認定書が必要である。)
3.知的財産権の侵害事実があること
4.知的財産権の侵害事実を物的証拠により確認できること
5.税関で識別可能であること

 

 【サポート内容】

 知財の権利侵害物品の差止申立につきましては、以下の業務内容により構成されております。

 これらの手続を通して、速やかに権利侵害状況が除去されますように、必要な手続の履行に努めてまいります。

 

 ① 知財侵害の事実確認手続、制度概要のご説明

   知的財産権の侵害物品の特定、関連資料の収集を行います。権利侵害の鑑定にあたりましては、弁理士などの評価を元に進めてまいります。

 

 ② 申立手続の立証資料の収集

   申立てには、複数の立証資料の収集が必要となります。

   例えば、特許権侵害である場合は、登録の事実、権利有効期間が継続している事実などの特定が必要です。

 

 ③ 申立書類の作成

   管轄する税関に対して、必要な申請書類の作成、証拠書類の整理等を行います。

   

 ④ 税関への提出、協議サポート

   管轄する税関に対して、必要な申請書類の提出を行います。また、ご依頼者の方と供に必要な範囲でご同席いたします。

 

※上記の一部手続きにおいて、弁護士・弁理士の鑑定を必要とする場合があります

 

 ■ 関連リンクを掲載いたしております。

 

 知的財産侵害物品の取締り(差止申立制度等の概要)