EARコンサルティング、ECCN、EAR99判定手続サポート


米国製品/技術の暗号製品、プログラムから汎用製品に至るまで

日本からの再輸出に米国法(EAR)が及びます

 

 日本国内でも適用される米国輸出管理規則(EAR)について、輸出の都度確認をするのは手間がかかります。弊所では、企業や商社の皆様の米国法のリスクフリーな取引をサポートさせていただいております。また、米国法人による米国からの輸出ライセンスの法令コンサルティングを承っています。

 

弊所では、EARを国境を超える知財移転という側面より、身近な視点でご説明いたしております。



 

【1】 EARとは何ですか

 米国の貿易管理規則のひとつで、米国商務省産業安全保障局(Bureau of Industry and Security:BIS)が所管している行政規則の一つです。

 我が国の外為法と類似した法律で、汎用品とよばれる「デュアルユース」と呼ばれる民生用の製品・技術・ソフトウェアの輸出、移転、米国外(例:日本)から第三国(例:中国)への再輸出を取り扱っており、米国輸出管理規則(Export Administration Regulations:EAR)により執行されています。

 ■Bureau of Industry and Security(EAR)公式サイト:https://www.bis.doc.gov/index.php

 

 

【2】 EARはなぜ米国外でも適用されるのでしょうか

  米国製品などの移転についてEARの適用により、全世界での米国貨物、情報の動きを管理することにより米国の安全保障を確保する趣旨です。

  Microsoft社、Macafee、Dellなどといった大手米国企業が、EARコンプライアンスにライセンス条項などにより努めているのはこの背景があります

 

 

【3】 EARにより何が規制されますか

  EARは品目と行為を規制していますが、一般的には行為以上に品目が注目されます

  再輸出には、再輸出の予定製品等がそもそもEAR対象となる物品がどうか(ECCN、EAR99)を第一にチェックする必要があります。

  特に、EARの改正により、暗号(encripiton)とEARの関係は注意をする必要があります(さらに600番台のECCNを含む)。

 

  ①  EAR規制対象品目

   EAR規制対象品目(Items subject to the EAR)は以下の3つです。

   「1」.米国国外にあるすべての米国原産品目(U.S.ORIGIN)

   「2」.米国原産品目を一定レベル(DeMinimis Level)以上組み込んだ海外製品の品目

   「3」.テロ支援国家等を除く国家向けの再輸出であり、「NS」規制理由がつく米国原産の技術、ソフトウェアで米国外で作られた製品(直接製品)

 

   このうち、「2」については、海外製品に組込まれた米国原産品の割合がその金銭価格において、あらかじめ設定されたデミニマスレベル

 (De Minimis Level:最低限レベル<通常は25%以上の組み込み比率>)を超えない場合には、原則として当該外国製品はEARの規制対象外です。

   設定されるデミニマスレベルは、輸出先によって異なる扱いとなっています(0%でもEAR対象となる通信機器、装置などもあります)

 

   再輸出の実務に当たっては、日本国内の製品がDe Minimis Levelを超えるかどうかの確認が取引のコストとなる場があります。

   De Minimis Levelを超えますと、EAR適用対象物品になります。米国製品等が二重に組み込まれている場合は、取扱に注意が必要です

 

  ②  EAR規制対象行為

   普段はあまり意識されない事項かもしれませんが、米国人が大量破壊兵器などの拡散に関与する行為などはEARに規制されています。

   これは、上記①の貨物や技術などにEARが適用されるかどうかに関係なく規制される行為です。

 

   また、再輸出の相手が、EARにおけるDPLなどに記載のある(輸出権限を剥奪された)団体等と取引を行う行為も規制されています。

   そのため、取引相手がEARの規制団体であるかどうかは、意識しておくべき事項といえます。

 

 

 

【4】 EARによる再輸出許可基準は何ですか

  EARでは、我が国のように具体的な許可基準は明示されていませんが、再輸出規制にあたって一般的禁止事項(General Prohibitions:GP)を設けており、これが実質的に再輸出のための許可基準と考えられます。

 

  これらの基準(特に、GP1,2,3)を、技術、製品、プログラムに対して個別に確認を進める必要があります。 

  1. GP1:規制対象の製品を規制国家へ再輸出する場合の再輸出基準 (EAR適用対象の可否)
  2. GP2:米国原産品目を組み込んだ海外製品の再輸出基準 (最小限ルールの適用可否)
  3. GP3:直接製品の再輸出基準 (直接製品の定義、適用可否)
  4. GP4:DPLに記載されている団体等との取引禁止行為 (制裁対象企業等のリストチェックが必要)
  5. GP5:大量破壊兵器等の懸念用途、需要者への禁止行為
  6. GP6:禁輸地域への禁止行為
  7. GP7:米国人による禁止行為
  8. GP8:旧共産圏等を通過する再輸出の禁止行為 (※この基準は、EAR99に該当する場合でもかならずチェックすべき項目です)
  9. GP9:許可条件などで指定された禁止行為
  10. GP10:故意による違反行為の禁止

 

  以下に、EAR適用対象かどうかのフローを記載しております(出典:EAR SUPPLEMENT No2 To Part732-SUBJECT TO THE EAR

 

 

 

 

【5】 許可申請手続はどのようにしたらよいですか

 再輸出の許可申請は、原則として全て電子申請システム(SNAP-R)を利用します。

 再輸出の許可申請を行うには、会社のID 番号(Company Identification No. :CIN)を取得してユーザアカウントを作成する必要があります。 入力作業は通常は単純作業となりますため、申請される法人の方が担当されます。

 代理申請をご依頼される場合は、ご依頼者様のCIN(PWに相当)、IDなどの取得、さらには委任状(Power of Attorny)が必要となりますが、それ以外にもご自身のCINの取得は必要です(BISガイドライン)。

 

【6】 一般コンサルティングサービスの内容

 日本国内でも適用される米国輸出管理規則について、輸出の都度確認をするのは大変な手間がかかります。

 そこで弊所では、以下のサービスにより企業や商社の皆様の米国法のリスクフリーな安心・安全な取引をサポートさせていただいております。

 

  (1) ECCN、EAR99の判定手続サポート

    輸出予定の各製品のスペック、価格などの情報を元に、EAR適用対象の可能性の判断からECCNの規制番号の確認を行っています

 

  (2) GP1~GP10基準及び許可例外に関する確認サポート

    ECCN、EAR99の判定が終了しても、EARは取引活動についても規制を及ぼしています。

    そのため、再輸出ルート、仕向け先の情報より再輸出許可基準を満足するかどうかについて、判断のサポートをいたします

    特に、EARのPart740には許可例外が定められておりますが、その他にもpart746にも輸出先によっては規制事項が記載されています。

    また、EARでは多数の許可例外が設けられており、使いやすい許可例外のご提案を行っております。

 

  (3) (再)輸出許可(BIS)申請サポート

    BISへの申請は、原則として全て電子手続となっていますので、SNAP-Rに関する必要な申請手続のサポートをいたします

 

  (4) (再)輸出許可(BIS)申請手続ガイドライン等のご提案

    申請手続、過去の違反事例については、産業安全保障局(BIS)、司法省(DOJ)などから多数のガイドライン、報告事例が出されています。

    再輸出などをされる企業の皆様方にとって、社内コンプライアンス等の構築に必要となる手続ガイドラインなどの作成、コンサルティングを行っております。

 

 

 

【7】 米国法人向けサービスの内容

 米国法人となりますと、米国からの輸出にあたっては、製品の組立加工から製造に至るまで米国製品となります。そのため、EARが全面適用となります。また、取引をされる相手企業から、EAR若しくはITARに関する契約条項の確認を求められ、確認をするのに手間を要します。

 そこで弊所では、以下のサービスにより米国進出を検討される企業の皆様をサポートいたしています。。

 

  (1) EARに関する法律コンサルティング

    取引企業からのEAR遵守条項、みなし輸出に関する内部コンプライアンスサポートなどのフォローを行っています。

    また、EARでは、自国における外国籍の従業員に対しては、EARの適用上管理を必要としていますため(Deemed Export)、その場合のEARの適用の考え方などのご相談を承ります。

 

  (2) ライセンス取得のサポート

    原則として、全てが米国原産品目(U.S.Origin)となるため、特定国との取引に関するライセンスの有無、許可例外の適用の可否などの判断サポートをいたします。

【8】 ご留意事項

 本業務に関しましては、業務のご相談を承る際にいくつか受任条件をご説明させていただきます。